こたはなのブログ

視覚障害者で趣味はマラソンと読書。元気な私に2020年乳がんが見つかりました。旦那と猫三匹との日常を書いてみます。

いよいよ手術 後半

7月9日

これから毎年この日は記念日になります。

誕生日と近いので一緒にお祝いできたらいいな。

朝は水を少し飲んだだけで、手術着に着替えたら

10時頃から点滴を取りますと看護師さんが来ました。

でも私の手をしばらく観察しただけで、私には無理かも?と

違う看護師さんに代わり、

手術側の左手からは駄目だそうで

右手の上腕をぎゅーーときつくチューブで縛って、

親指を中にいれて、バンバン叩かれて

表、裏と良さそうな血管を探しています。私は普段から血圧も低く、

血管も細いらしく、それに手術の点滴は針が太く難しいようで、

結局入れ替わりに5人の看護師さんが来て、

青くなった手を見てもう無理だから 小さい針に変えようと話していた時、

失敗しない女医先生が来て取ってくれました。

早く来てよーって感じですが・・・。

手術前に冷や汗たらたらで疲れたけど、無事に点滴針が入って良かった。

予定通りに12時30分に呼ばれ、

病室に来ていた母と主人に頑張って、待ってるねーと送り出され、

手術室へ点滴を押しながら自分で歩いて向かいます。

さあいよいよ手術です。が結構落ち着いていました。

久しぶりに病室から出てエレベーターに乗ったな

なんて変な事を考えていました。

受付を済ませ施術室へ

お願いします。とスタッフさんへ挨拶をして

ベットに寝ます。すぐに何本もの手が

私の頭や足、腕を触り色々な器具を付けています。

名前と手術名を聞かれ、答えて5秒ぐらいで

その次は、主治医の無事に終わりましたよの声で目覚めました。

うわ あっという間だな という気しかしませんでした。

これでガンは無事に取れたのかな?

次に目覚めた時は病室で母と主人と妹が居てくれて、

今は16時30分と教えてくれました。

術後の先生の説明を録音していてくれて主人が聞かせてくれ、

リンパ節への転移は無かった事、

取れた腫瘍は黒くて大きめの梅干しぐらいだったと

皆が話してくれました。

良かったー無事に帰ってきた。

ノドがかさかさで息苦しかったので、

妹にうがいをさせてもらって、

手が動かないので、

主人にボイスオブデイジーを起動してもらい

(音声図書の事です。)

明日の朝までは長いので、長編の時代小説を選んでもらい

皆には帰ってもらいました。

遅くまで、居てくれて有難う。

ところが、麻酔が切れてきてからの夜の長い事×××

左胸のキズは痛まないのに

点滴を入れた右手は少し動かすと痛いし、

ふくらはぎに装着された血栓防止の空気マッサージは痛いし、

酸素マスクは苦しいし暑い。

のどは乾いてかさかさで、頭は汗びっしょり。

一時間おきに血圧と検温で、来てくれる看護師さんに暑いですと何度も言って、

氷まくらまでもらいました。

うとうとするぐらいで全然眠れません。

これが終われば走れる 行きたい所、食べたい物とか

色んな事を考えて気ををまぎらわす。

なんのこれしき ウルトラマラソンに比べれば何でもない!!

 

7月10日

朝が近づいて来て、色んな音が聞こえだします。

7時に検温に来てくれた看護師さんに

とりあえずふくらはぎのマッサージを外してもらって足が楽になります。

8時に朝ご飯が来てやっとお茶が飲めました。

乳がん手術は次の日からおかゆでは無く普通のご飯が出てびっくりしました。

でもお腹は空いているのにやはり左手は動かすと脇のキズが痛いし右手は長い針の点滴のおかげで動かすと痛い。

ご飯は眺めているだけで、お味噌汁だけ飲みました。

主治医が回診に来てくれたので、点滴が痛いと訴えたら抗生剤と痛み止めが終わった抜いて良いと言ってくれて、気持ちが楽になる。

10時前に全ての管が取れて足がおろせる様になり歩行が復活しました。

やったー!!右手だけでバンザーイ!!お疲れ様一人で乾杯

冷蔵庫にストックしていたスポーツドリンクを一気飲みです。

一息ついたらお昼ご飯です。

今日の献立は焼きうどんともやしの酢の物にお吸い物。たった一日なのに

食べれるってなんて幸せ。

食べていたら母と主人が様子を見に来てくれて、

また手術中の事を話してくれた。

私から取ったガン腫瘍の写真を見せてくれた

母は何故か先生の顔まで写真を撮っていた。

とにかく無事に終わって良かった。傷は日にち薬だねと安心して帰って行った。

夕方主治医がエコーを押してきて術後に血液が貯まっていないか検査してくれた。

昨日眠れなかったので今日は早めに寝ます。

 

7月11日

朝ごはんまでぐっすり寝た。

個室だから人の音で起きる事が無く寝てしまう。

寂しい気もしたけど、慣れると楽だし

今回のように手術で眠れないとか痛いとかが人に迷惑をかけなくて良い。

主治医に看護師さん色々な方が部屋にくる度傷を見せるので、

当然なのにパジャマを広げ胸を触られるので、変な感じ。

皆さん大丈夫そうと言ってくれるのだけど、

しびれてて全然触られても感じない。

親類に友達 応援してくれている沢山の方へ

SNSやメールで手術が無事に終わった事をご報告していく。

しっかり食べれるし術後も良好のようで明後日、

予定通り週明けの月曜には退院です。

これって今の手術では普通なのかな

体の回復力に感動です。

 

7月13日

術後は順調で何事も無く無事に退院です。

朝ご飯を食べて、早めに荷物の整理をします。

頂いた大きな花カゴも連れて帰ります。

入院時はマラソンの遠征用の大きなリュックで来たけど、

退院時はとても背負え無いから妹が手押しカートを借りて来てくれました。

まだまだ傷はしびれてて感覚無いけど

自宅でリハビリ頑張ります。

抗がん剤の副作用で指先と足底のしびれが残っていて、

これは視覚障害者には辛いけど手術の傷は日にち薬。

早く猫さん達に会いたいーと

玄関での熱烈お迎えを期待して帰宅したのに、

ただいまーと大きな声でドアを開けても一匹も出て来ない。

薄情な奴ら丁度お昼寝の時間らしくて、家中探して起こして回りました。

グレーはゆすっても細く目を開けるだけ、

黒はしっぽを少し振るだけ。

白は手の届かないタンスの上から見下ろすだけ。トホホです。

まあ普通で居てくれる事が幸せなんだけどね。

 

7月16日

今日は傷を見せに通院です。

肋骨や周辺は痛むので怖いけど

何も無かったらいいな

今日は患者さんが多くて待ち時間が長い。

やっと予約時間の40分遅れで呼ばれる。

傷を診て先生が

「色の悪い所を少し取ります。痛く無いですから」

とチクチク傷を触っています。でもやはり力は入ってしまうけど

感覚が無いので痛くはありませんでした。

週明けにまた予約を入れて、傷に塗る

抗生剤のゲンタシン軟膏を処方してもらう。

 

7月20日

今日も傷を診せに通院。

来週27日の一泊入院で次の治療予定の

分子標的薬・ハーセプチン

点滴を始める事になり今日は入院予約と放射線科の受信予約をして帰る。

この点滴は抗がん剤とは違い副作用はあまり無いとの事だが、

入院してまでする薬だし強いんだろうな。

この点滴が3週間に一度で18回(一年)もするそうです。

見えるがんは取ったけどこれからは見えない奴との闘いです。

再発は最初にがんを宣告されるより怖い

視覚障害とは共に生きていけるけどがんは長い治療でも

徹底的にやっつけないと。

ゴール目指して頑張るぞ!!

※ 気持ちよい青春小説の今日の一冊

 「一瞬の風邪になれ」佐藤 多佳子著

大好きなスポーツ小説 全三部作で

一気に読んでしまいます。