こたはなのブログ

視覚障害者で趣味はマラソンと読書。元気な私に2020年乳がんが見つかりました。旦那と猫三匹との日常を書いてみます。

抗がん剤治療 終盤

5月31日

お昼に我が家で餃子会をしました。

密集にならないように全開で7人で餃子100個食べました。

最近主人としか話していなかったので、久しぶりに会えた友達達と沢山喋ってスッキリしました。

私のウィッグをかぶったり、「きのこの山」と「たけのこの里」を食べ比べして楽しい時間を過ごしました。

夜は一度も起きず朝までぐっすり眠れた。やっぱり人と話すのって大事なんだな。

さて後一か月抗がん剤頑張ります。

夫婦でお世話になっているYさんが亡くなられたと連絡が入る。

肺がんで長く闘病されていたが、フルマラソンも挑戦しとてもパワフルで、「雨ニモマケズ」が大好きで、病気なんて思わせる事無い方でした。

とても仲良しご夫婦だったので、お独りになった奥様が心配です。

がんになってから思う事ですが、死ぬのは怖いけど、産まれたら絶対に死は来る。生と死は隣りあわせで、だからこそ大切に生きたい。

先に旅立たれた人への最大の供養は今を生きる私達が大切に笑って今を生きる事。

悲しむより笑ってパワフルYさんを送りたい。

私はもう少しだけ長生きしますどうぞあの静かな優しい笑顔で見守って下さい。

 

6月9日

抗がん剤7回目。

今日は湿度の高い日午後からは雨予報。タクシーで行くが、帰りは薬局に寄って歩きなので、傘を持って行く。ウィッグが暑いのでかぶって行くかどうしようかと迷ったけど、いつも看護師さん達に「全然分からないよ」と言われるのが嬉しいので、やっぱり暑いがかぶって行く。

化学療法室で使う寝心地のいい帽子を入れて出かける。5月末にコロナのクラスターが発生した為、病院玄関に熱を測る方と手の消毒をしてくれる方、10人近くはいたと思う。受付の機械へも

エスカレーターへも皆さんが案内してくれる。新患は受付ていないようで、中も人が少なく静かで、採血、エコー、問診、診察とスムーズに化学療法室へ。

エコーの結果を見て主治医から、来月の手術の話を受けた。

がんが見つかった当初は腫瘍の場所が乳首の奥だった事もあり全摘をお願いしていた。

今日の検査で腫瘍が5ミリ程度になっていた為、部分切除の手術でも可能との事。

その場合残った乳腺に放射線を5週間毎日受ける事になる。

全摘を考えていた私は残しても再発のリスクは無いのか心配で聞いたが、放射線を受ければ、生存率は変らないと聞く。

まだ一か月あるので、家族と考えてと言われる。

今日も点滴中は眠っていた。起こされて終わる。

いつも私にはトイレに一番近い同じベットを使わせてくれる。年輩の方も多いのに有難い。帰りに看護師さんが「後一回になったね」と声をかけてくれた。早いなー、コロナに便乗してあっという間だった。

帰りに薬局に寄っていつもの薬剤師さんに手術の悩みを聞いてもらう。

放射線の事、昔は全摘しか無かった事、色々話してくれる。

夜 主人にも相談するが、新しいスマホに夢中で、アプリがなんだの言って私の話をちゃんと聞いてくれない。

仕方ないので友達夫婦に窮状を訴えていたら主人がのそり、「俺はもう決めている。」と北斗のケンみたいな登場してきて、「なんなのよー」と聞いたら「初めから全摘したら部分切除は出来ない」って

分かっている事を言うがなんだか納得させられた。

その後、色々調べても術式を選べる人の第一選択は部分切除みたいで、放射線の副作用は気になるが一応今日の所は部分切除で落ち着く。

 

6月11日

ジーラスタの皮下注射の通院。

先生と副作用の手足先のシビレ、部分切除、今後の入院予定等を話す。

今日も患者さんは少なくすぐに帰宅。

夜から関節痛と筋肉痛が徐々に出て、動きが緩慢になる。

 

6月12日

毎週金曜の朝はヘルパーさんがきてお掃除だが、いつも一緒に掃除するのに今日は初めて、動けなかった。

指先の感覚鈍麻とシビレは日に日にひどくなる。

主人が在宅勤務だったので、掃除を手伝ってもらい、私は現場監督をさせてもらう。

食事は初めてウーバーイーツに挑戦して、ステーキ弁当がホカホカで届いて感動した。

梅雨に入りジメジメしてきてエアコンの除湿をつけるが、猫さんはエアコンがきらいらしく、肌布団に入ってくるので、私は暑い。

髪の毛は無いが、頭は良く汗をかくので氷嚢をつくる。

長男の黒猫の上に二女の白猫が頭や足を乗せて寝ている。

三女のグレイ猫は私にべったりで暑い。

やっぱり抗がん剤の3日目はきついなー。キーボードを打つ感覚が鈍い。

でもこれをしのげば後一回だー。皆がいてくれる頑張れ私。

※ 笑って泣ける今日の一冊

 「史上最強の内閣」室積 光著  

支持率90%以上の内閣ってみてみたい

 

6月19日

放射線治療について調べてみたら、世界的にはがんが見付かると副作用の強い抗がん剤や体力を落とす手術より、まずは放射線治療が第一選択と言われているようです。

日本では「すぐに取れるだけ切らないと」という考えでしたが、近年では内視鏡手術の普及で傷はなるだけ小さく残せる物は残そうとするようです。

それと被爆国であるがゆえ、放射線という言葉にも抵抗があるとの話でした。何も聞かない調べないで実際に私も放射線が怖かった。放射線治療を受けた先輩方にも色々聞いて、部分切除で放射線を受ける事にしました。

とにかく今の私に出来る事は後一回の抗がん剤を乗り切り、体力をつけておく事、今日も義理の妹が送ってくれたプロテインをせっせとシェイクして飲む。

抗がん剤のせいか、味覚が変わって大好きなお菓子が美味しく無くて、

唾液が少ないので、水分を良く取るようになったし健康的な食生活になりました。

 

6月23日

ヤッター!! 最後の日を迎えました。

いつも通り独りでタクシーで行く。引き続き病院の玄関には検温の方と消毒の方が待っていた。一人でもスムーズに検査、問診、診察と行けるようになった。先生にこの二週間の体調と今後の予定の話をする。

足底と手の指先にシビレがずっーと残ってしまったと訴え

気晴らしでしか無いがと言いつつシップを処方してくれる。

8日に入院で9日の手術の予定でしたが、コロナ検査の為6日に入院する事になりました。

入院と手術の話をして今日と明後日で出来る手術前検査はしようとの事になる。

早速今日は点滴後に心臓のエコーとマンモをして帰るように言われ、

いざ化学療法室へ。看護師さん達が「頑張ったねー」と迎えてくれる。

いつもは寝てしまうのだが、今日の抗がん剤の終了日を祝ってくれるメールを今朝から頂いていたので、この四ヶ月を振り返り、うるうるしながら返信する。

終わった。本当に良く頑張ってくれた体と支えてくれた皆に感謝。

また分子標的薬の点滴になればお世話になります。

と看護師さん達と話して、検査室へ。

もう午後なので、患者さんは少なく、すぐにエコーとマンモを受けて帰宅。なんだか疲れて今日は薬局へは寄らずに帰って来た。

なんにもしたくなくて、温めるだけの冷凍ストックで、母のお好み焼きと妹のから揚げが今晩の夕食。

 

6月25日

ジーラスタの注射だが、MRI造影検査予約が午後の為

午後に通院。診察と注射後に検査室へ。

久しぶりのMRIです。着替えてロッカーに荷物を入れて、

点滴を入れて待機。ウィッグとマスクは付けていたんだけど、

最終的に全部取って、つるりんありのまま。

また検査室へ入る前に金属探知機で調べられて、

(あの飛行機に乗る前のやつです)

ベットに穴が開いていて、そこに胸がはまる様に俯せで検査します。

聞いていましたが、これがキツイ。両手はまっすぐ頭の上で点滴が入ります。気分が悪い時ボタンを手に握り、検査スタート。

ヘッドホンを付けているんだけど、ガンガン コンコンが40分ぐらい続きました。

もう暑くて汗だらだら、意識が朦朧になりそう

呼び出しボタンを押そうとしたら、手が固まって動かないー。

すると暗いトンネルの中かすかに天使の声が聞こえます。

「大丈夫ですか?もう少し頑張って」

「暑くて」と私。そうしたらひゅーと冷たい風が吹いて来ました。

やっとどうにか検査を無事に終えましたが、しばらく立ち上がれなくフラフラでした。

想像以上に体力は低下しているんだなと再確認したMRIでした。

お昼も抜いていたので、お腹は空いて沢山飲んで造影剤を出してと言われていたし、汗を掻いた分、走ってもいないのに500のスポーツドリンク一気飲みしました。

母が迎えに来てくれていたので、入院予約をして薬局に寄り帰りました。

もう副作用の股関節痛がキリキリ痛みだしてきた。

動きが遅くなってきたので、迎えにきてくれていて感謝。

いくつになっても親に面倒をかけてしまいます。

見えなくても、老後の介護でしっかり恩返しするから。

安心してお婆ちゃんになって下さい。。

 

6月26日

さぁ 最後の三日目 これさえしのげばもう終わり。

今までは繰り返しで治ればまた次でしたが、もうきついもだるいも最後です。4か月で8回の抗がん剤。足底と手の指先にシビレが残ってしまいましたが、頑張った分腫瘍はとても小さくなりました。

あと少しがんばれ私。

 

6月28日

やったー 動ける。食べれる。

普通の事がなんとなんと幸せな事か。

目覚めて絶好調の私が帰ってきました!!

それに今日は、お友達の視覚障害同士のカップルがゴールインして、結婚指輪の購入に付き合って、その後、我が家で別の視覚障害の友達も参加しランチ会。

家の音声エアコンやIHコンロや冷蔵庫を触って聞いて、新居の話や披露宴の事、視覚障害同士も当然動きは鈍いけど、喋りまくって、ウィッグを外して、楽しい時間を過ごしました。

※ 本当は闘病中に読む本では無いかもしれないが今日の一冊

 「ライオンのおやつ」 小川 糸著

私の思い出のおやつってなんだろう?

 

6月29日

ご近所の創作料理屋さんで仲良し5人と

抗がん剤お疲れ様会と手術の決起会をしました。

美味しい料理に仲間達。普段はお酒の飲めない私だけど、ほんのちょっとワインを飲みました。

まだまだ会いたい人が沢山いる。

早く県外移動が普通に戻り私も元気になって、皆に会いに行きたい。

待っててね。